スポーツ自転車に使われている素材
スポーツ自転車に使われる素材
フレームと呼ばれる部分があります。
ここを構成する素材で性能が大きく変わってきます。
その進化の歴史とともにご案内します。
スチール
すべてのスポーツ自転車はここから始まりました。
最初期には木で作られていたりすることもありましたが、近代化が進むと素材は加工しやすい鉄に動いていきます。
鉄という素材は、重量と錆びてしまうという点を除けば強度や振動吸収性など自転車に使うには非常に相性のいい素材であり、現在でも使われています。
この中でもスポーツ自転車に関してはクロムモリブデン鋼(通称・クロモリ)という、鉄にクロムとモリブデンが添加されたものが主流です。
アルミニウム合金
1980年代に入ると多くのブランドがこの新素材に目を付け始めます。
鉄と比べると軽量で錆びにくい性能を持つアルミニウムはやわらかいという弱点を持っていましたが、これと様々な金属を混ぜ合わせることで強度を保つことに成功したことで一気に市場を席巻していきます。
この時からスポーツ自転車のフォルムは細いものから太いものへ変わっていきます。
カーボン(炭素繊維強化プラスチック)
炭素繊維を樹脂で固める製法で作られるカーボンは1990年代に登場します。
登場時は強度不足であったり、水に弱い、紫外線に弱い、設計が難しいなどの理由からなかなか日の目を見ることは少ない素材でした。
しかし技術の進化に伴い、それらの弱点は克服されていきます。
2000年代に入り、スポーツバイクブランドが続々とカーボンバイクを生産することになり、現在に至るまでスポーツ自転車の素材としては一番であることを証明し続けています。
トレックはいち早くカーボンバイクの生産に取り組んだブランドのひとつであり、今でもその性能は進化し続けています。
他の素材たち
チタンやマグネシウム、木材、竹など多くの素材で作られたスポーツバイクたちが今も生産され続けていますが、入手性の難しさや加工の難しさによりその生産数は減少の一途を辿っています。