ジーンバイクス神戸西
MORE FAST 7th GENERATION MADONE
2022年7月1日 [ジーンバイクス神戸西]
こんにちは、ジーンバイクス神戸西の川崎です。
いよいよツールドフランスが開幕です。
欧州も酷暑が続くようです。
みなさんも熱中症にお気を付けください。
さて、先日のクリテリウム・ドゥ・ドゥーフィネでデビューした新型マドン。
その姿はこれまでとは違うものであり、他社のどのバイクともシルエットから大きく異なる革新的なデザインでした。
フレームの後ろ三角形を小さくするという形状を多くのメーカーが採用しスタンダードとなっている中、登場したこのデザインは異端のものとして目に映っていることでしょう。
振り返ってみれば2015年に登場したすべてのケーブルを内装する第5世代も同じように世間に捉えられていました。
「違和感を感じる」「本当にこれに効果があるのか」「受け入れられない」数多くの否定的な意見が世界中にありましたが、その走行性能は圧倒的なもので次第に受け入れられてきました。
それから7年が経ち、今ではほぼすべてのメーカーがケーブルを内装するようになり、重量よりもエアロ形状を優先しています。
この事がTREKの技術力が業界のパイオニアであることを証明していると言えるでしょう。
デザインでも大きく一新されているのがISO FLOWと言われるこの構造です。
シートチューブの下にぽっかりと穴が開いている奇怪なデザインです。
ただ、このデザインは急に生まれたものではありません。
第5世代登場時からその形は予想できたものであり、この第7世代で昇華されたのです。
こちらは第6世代のマドンのISO SPEED部分ですが、その片鱗が伺えます。
シートチューブとシートステイを見ていると、ISO SPEEDシステムを取り払ってISO FLOWになることが分かると思います。
そしてこのデザインはただ目立つためのものではありません。
より速くを目指した結果なのです。
歴史をさかのぼれば1999年ころにあったY-Foilというバイクがありました。
このバイクはシートチューブが全くないデザインでした。
これもデザインではなく空気抵抗削減のために作られたバイクです。
「シートチューブに空気抵抗が大きく発生する」という事実は20年以上前からあったことなのです。
その後UCIの「シートチューブは必要」というルール改定によりわずか2年で廃盤になってしまいました。
レギュレーションも移り変わりゆく中、24年ぶりに登場したISO FLOWシステム。
今後も姿を変えながら進化していくことは間違いないでしょう。
それ以外の変更点はハンドルが専用ハンドルとなり、これまで制限されていた舵角が広くなります。
第6世代ではセパレートになっていたハンドルとステムは再び一体型となり、軽量化が図られています。
電動変速専用設計になったことも特徴の一つと言えます。
気になる今までの有線の電動変速が使えるかはこれから先の発表とのことです。
プロジェクトワンの予定はまだ先とのことですが、今のうちからデザインを妄想する日々が始まります。
新しい時代へ一歩、いかがでしょうか。